顧問感覚

コモンセンス

生きている実感

 高校3年生のセンター試験、そして、中学校入試全日程を終え、新たな週を迎えました。
 高校3年生諸君、中学受験生の皆さんは全力を出せたでしょうか。人生は続きます。まずは一歩、さらに一歩と前に向かって力強く進み続けてくださいね。
 さて、私の方ですが、合格祈願走(歩)では約17キロを踏破しました。その日の夜から膝が痛み、今も歩行に支障が生じています。
 歳は取りたくないものです。
 しかし、その痛みが生徒たちが直面している現実に、ささやかながらも私も関わっている証に感じられます。
 苦痛や絶望、焦りや緊張こそ、生きている実感。ものごとはマイナスに捉えるのではなく、プラスの意味で受け取るべし。
 苦闘している受験生に伝えたいと思います(自分に言い聞かせていることでもあります)。
 さあ、これからです。がんばれ!

祈り

 明日は、センター試験の初日、そして、開智未来の中学入試の最終日。開智未来に関わる様々な人の、様々な思いが注ぎ込まれる一日になります。
 大学入試を経て、3月に開智未来を卒業していく高校3年生たちには、センター試験で自分のもっている力を発揮してほしいと思います。明日は大学入試のスタートでこれから1か月を超える、自己との戦いが始まります。本日の集会で話しましたが、「立ち向かうこと」と「無心になって(問題を解くことに)没頭すること」が大切だと私は考えます。彼らが、一人で生きることを開始する瞬間です。開智未来を選び、3年間または6年間をここで過ごしてきた開智未来生よ、頑張れ!
 それに対し、中学入試は探究型入試も合わせると6回ある入試の最後となります。これまで落ち続けた受験生もいると思いますが、最後まで立ち向かってほしいと思います。最後まであきらめずに戦った者は、必ず何かを得ることができる。それは自信であり、自負心であり、納得であり、そして「合格」でありましょう。小学6年生でありながら、ひたむきに問題と格闘していた、未来の開智未来生の皆さん、頑張ってくださいね。
 さて、私は恒例の「合格祈願走」を実施します。10月のプレ合格祈願走で25キロメートル走って痛めた膝が完治していないので、歩くような祈願走になりますが、開智未来に入学してくれた君たちへの、お礼と感謝の気持ちで湯島天神から草加駅までの15キロを走破したいと思います。この合格祈願にはH3学年主任の寺岬先生と伊東先生も参加します。特に伊東先生は春日部市の試験会場まで走る予定です。
最後まで開智未来中学に受験してくれた皆さんにお会いしたいので、草加駅から電車で柳生駅に移動し、12時には学校に到着したいと思っています。これから開智未来を飛び立つ受験生、そして、これから開智未来で学ぼうとしている受験生のために、それぞれの思いを感じ取りながら、走って(歩くように見えるかもしれませんが)きたいと思います。
 戦うのは受験生。私たちにできることは祈ることだけです。
 開智未来に入学してくれてありがとう。開智未来を目指してくれてありがとう。走りながら祈り続けたいと思っています。

一夜明けての夢

 昨日、第1期中学入学生の「成人式の集い」がありました。
 成人式後の集まりは、地元の出身中学校ごとに行われることが多く、中高一貫生にはそのような場がないことから、同窓会を兼ねて大宮に集まりました。参加者は約7割。教職員も7名が集まりました。
 中学入学生は説明会や入試からの付き合いで、小学生時代の姿も知っています。12歳の頃の面影を、目前の二十歳の彼らに見出しながら、ビールを飲み交わしていると、まるでわが子と対面しているような気分になりました。
 まだ学校が完成していない頃から、各地でサプリを行いながら説明会を実施し、5人、10人と集まった親子を前に、開智未来の夢を語り、集まってきてくれた彼らです。
 彼らは開智未来に入学して幸せだったのだろうか。この学校を選んだことは誤りではなかっただろうか。
 校長として彼らを迎えた者として、ずっと自問してきたことです。顧問となった今でもその自問は続いています。学校を開いた校長として、これからもずっと背負っていく問いでありましょう。
 こうやって多くの卒業生たちが来てくれたのだから、きっと彼らはこの学校を選んだことを悔やんではいないに違いない。
 帰りの電車の中で、第1期生たちからいただいた花束を見つめながら、そんな希望的観測を反芻しました。
 これまで高校入学生も含め、多くの卒業生がこの学校で大切な時期を過ごし、巣立っていきました。今年の3月には第6期高校入学生と第3期中学入学生が卒業します。
 開智未来がどんな学校であるか。それは卒業生たちの未来の姿によって決まるでしょう。大人になった彼らの未来こそが開智未来である。そんなことを考えながら、いつしか、彼ら自身が開智未来の教員として、また、彼らの子どもたちが開智未来生として戻ってきてくれることを、一夜明けて、夢みています。

未来の足音

 中学入試2日目。今日は午前中は「探究型入試2」、午後は「未来A入試」です。
 昨日よりも温かい朝となりましたが、強い風の中、85名の受験生が開智未来に集まってきました。
 さて、昨日の合格発表では、合格発表サイトへのバナーを貼った本校ホームページへのアクセスが集中し、サーバーがダウンしてしまいました。すぐに志願者の皆様へはメールにて合格発表サイトのURLをお送りさせていただきましたが、大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした。
 8年前のこと、本校初めての、第1期生の第1回入試においても同じことがありました。その時は本校のホームページ上で合格発表をしたのですが、やはりアクセスが集中して、ホームページ自体が壊れてしまうという事態になりました。第1期生たちの、新設の開智未来への思いが強かったからでしょう。深夜午前2時まで当時の加藤教頭と西木広報部長で対応したことも今では懐かしい思い出です。その後、現在のように合格発表サイトを通して無事に発表をしてきたのですが、今年度は、受験生が増加し、その熱い思いが臨界面を超えてしまったのかもしれません。新たな改善をしていきますのでよろしくお願いいたします。
 今、午前中の「探究2入試」が終了しました。多くの受験生たちは「ありがとうございました」と私に声をかけてくれます。素敵な子どもたちです。
 午後は「未来A入試」です。受験生の皆さん、頑張ってくださいね。
 強風の中、あらたな「未来」の足音が聞こえてくるようです。春が待ち遠しいです。

頑張れ、中学受験生!

 大変遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
 最近、常套のフレーズになってしまいましたが、「久しぶりのメッセージで申し訳ありません」。文章を書いて公表するという緊張感に耐えられないほどの「身心度」になってしまったのでしょうか。深く反省する次第です。
 さて、今日から中学入試が始まりました。今日は、午前中に「探究1」入試、午後は「第1回入試」です。
 今朝は、氷点下の中、開智未来で受験生を迎えました。
 「おはようございます」。息を白くして挨拶をしてくれます。「頑張ってね」「ありがとうござます」。礼儀ただしい、そして、素直な受験生たちです。きっと第9期生もいい開智未来生になる。嬉しくなりました。
 あれから8年。
 中学第1期生たちは4日後、成人式を迎えます。開智未来の初めての入試のことを思い出しました。その後、こうやって毎年、挨拶を交わして受験して、開智未来生たちは未来に入学してきました。
 ここに未来がある。私の物語が始まる。
 やはり感無量です。
 未来の開智未来生の皆さん。これから続く、受験の日々を頑張ってくださいね。そして、ぐんぐん成長していってくださいね。
 もうすぐ午後の試験が始まります。受験生の皆さん、頑張ってください。応援しています。

久しぶりのメッセージです

 本当に久しぶりのメッセージです。
 ホームページが更新されて、メッセージを送信できるように調整するのに時間がかかたことも一因ですが、加えて、私が楽を覚えてしまったことも原因だと反省しています。
 何を書こうか。どんなことを書いたらこのメッセージを読んだ人のためになるだろうか。
 文章を書くことも大変ですが、それ以上に、何を書いたらよいかを考えることの方が難しい作業です。書くためには本を読んだりして勉強しなければなりませんし、成長しなければなりません。そういう意味で、このメッセージを書くことは日々の生き方が問われるので、楽をしたいと思ってしまったのでしょう。
 開智未来の開校前、つまり、8年前からこのメッセージを書き始めて、執筆が私の生活の一部となっているので、やはり、これを書かないと、大切なことをせずに1日過ぎてしまったという気持ちになってしまいます。
 生徒たちに負けないように勉強して、そして、少しでも成長して、メッセージを書き続けたいと思います。
 さて、今日は冬期講習の最終日。明日から本格的な冬休みに入ります。そして、新年を迎えることになります。これからもよろしくお願いします。

学びの道

 ご無沙汰しています。久しぶりのメッセージとなりました。
 さて、昨日に引き続き、今日も大学勤務です。
 自宅から大学まで2時間強かかります。往きは加須駅まで妻に車で送ってもらうのですが、帰りは徒歩となります。はじめの頃はこの長い通勤時間が「つらいな」と思っていましたが、連日の通勤も心地よくなってきました。
 やはり考え方一つですね。
 まず、大学と柏駅間の約30分の徒歩ですが、先日のメッセージにも書きましたが、「哲学の道」(The Road for Philosophy:略してRFP)と名付けました。もちろん、ウォーキングのエクササイズでもあり、姿勢をただして歩きます。背負ったDバックは重りとなります。併せて、歩いたり自転車に乗ったりしている人々の観察もします。今日はウォークマンで英語の音源を聴いてリスニングの勉強をしました。歩くリズムと身体活動が思考を深めてくれます。
 春日部と柏間は必ず座れるので、私にとって動く書斎になっています。Dバックを机がわりにして、資料を読んだりノートを書いたりして45分間を過ごします。往きは柏駅が終点なので乗り越す心配はないのでかなり集中できます。しかも、雑踏の中は集中できるものです。スタバで勉強がはかどるのと同じです。さらに、ほどよい振動も思考力を高めるようです。
 加須-春日部間は座れません。そこでつり革につかまりながら、足腰のトレーニングをしながら、「想起法」を実行しています。ポイントはテーマを設定することです。今日は「失敗が成功のもとになるのはなぜか」について、頭の中で英語で説明しました。英語のリスニング勉強をするときもあります。
 そこで電車の中を「移動学習空間」(Moving and Learning Space:略してMLS)と名付けることにしました。
 帰りの加須駅から自宅までは、約20分間、田園風景の中を歩きます。川沿いを歩いたり、木々の中を歩いたりしながら、五感を研ぎ澄ませて、自然を楽しみます。「観察の小径」(Observating Path:略してOP)と名付けました。
 さて、大学の会議が終わったので、これから自宅へ戻り、用務があるので開智未来へ行きます。今日は「職場のハシゴ」です。RFP→MLS→OPのプロセスを満喫したいと思います。ちなみに、自宅から開智未来までは車です。車内では、12月13日の身体表現発表会に向けて、音楽に合わせてダンスの練習をしながら運転する予定です。「Dancing Drive」。DDです!

人が見える

 今日は大学です。やはり、開智未来とは別世界ですね。
 不思議です。私はどこにいても私なのに、開智未来にいる私と大学にいる私が自分自身違う人間であるように感じてしまいます。
 柏駅から大学まで、25分の徒歩での移動中、通りの人々や住宅を見つめながら、いろいろなことを考えています。歩くのは大変ですが、けっこうお気に入りの時間です。
 この家ではどんな人が住んでいるのだろう。
 どんな団らんがあるのだろう。
 この花を植えたのは誰だろう。
 こんな「開智未来の教育」の詩(アフォリズム)を考えました。
〈見る①〉(「五感」シリーズ)
 そこにいない人を意識して見る。
 刈り取り後の、蘖(ひこばえ)の田んぼを見ながら、春に田植えをしていた人を見出す。
 雨戸の閉まった2階の部屋を見上げながら、育った子供たちの姿を見出す。
 そこにいたであろう人の姿を私たちはありありと想像することができる。
 この世界は人に満ち溢れている。
 それほど、人間は人間が好きということだ。
 
 さて、明日は中学部の合唱祭です。私は南浦和の日能研で親サプリをしてから向かいますので、会場には1時20分頃到着します。ぎりぎり間に合うでしょうか。
 一生懸命練習している姿がありありと浮かんできます。
 それほど、開智未来生が好きだということなのでしょう。

試み

 先日、一昨年出版した『学びのサプリ』の第2弾として『学びのサプリ(詩集編)』の企画を思いついた。論理的な説明では間延びする。科学的に追究するにはもっと学問を深めなければならない。理論化は別の機会とするとして、論理になる前の直感を「詩」として表したら、よりサプリの思想が広がり、また、深まると考えたからである。しかも、情感に届けることができる。
 そこで、開智未来のキーワードを詩にする作業を開始した。一種のアフォリズムである。
 この作業がなかなかおもしろい。『学びのサプリ』は筆が進まなかったが、今回はふと気がつくと、サプリの詩を考えている自分がいる。
〈未来スマイル〉
 きっと、生理学的に、心理学的に、そして、哲学的に説明できるのだろうけど、笑うと幸せな気分になる。
 唯一、意識的に笑うことのできる動物である人間は、カブトムシや水仙の花やイヌやネコよりも、幸せな生き物であるにちがいない。
  スマイルを掲げた学校。
 未来へのスマイル。
〈うなずき〉
 意識してうなずくと幸せを感じることができる。
 無意識にうなずく人はすでに幸せである。
 だが、幸せである人は特段に幸せを感じることはない。
 しかし、幸せを感じる人より、間違いなく幸せである。
 「であること」と「感じること」。
〈嗅ぐ〉(「五感」シリーズ)
 朝食の香りを楽しんでいるかな。
 早春の沈丁花、初夏のクチナシ、初秋の木犀はさらなり、
 春は桜、夏は夕立、秋は栗、冬は雪。季節を嗅ぎ取る臭覚を持とう。
 そうすれば、人格の臭いを嗅ぎ分ける人になれるよ。

いい所

 ただ今、16時43分にカナダFWの2Hの生徒たちが羽田空港に到着したとの電話が校長先生から入りました。これで初めてのアメリカとカナダの同時進行FWが無事終了しました。
 開智未来は夕暮れ。職員室では、先生方が安堵の表情で、仕事をしています。
 やっぱり、ここはいい所です。

わが子の重み

 2Sの生徒たちがワシントンFWから無事成田空港に到着したとの連絡が入りました。カナダFWの2Hの生徒たちももうすぐ到着するでしょう。加藤校長、藤井教頭、そして引率の先生方、お疲れさまでした。
 1週間ずっと開智未来で勤務して、久しぶりに担いだ肩の荷が、今、下りようとしています。やはり、開智未来中学・高等学校はずっしりと重いですね。あたかも、昔背負ったわが子の重みを懐かしむような気持ちです。
 この間、十分に時間があるので、哲学の授業や東大ゼミ・先端コース以外に、高校3年生の面接指導をしました。どの生徒も真剣で、そして、純粋で、成長していました。これもまた楽しいひとときでした。
 さて、明日から、開智未来と大学で交互に勤務する日々に戻ります。しばらくは背中が寂しいかもしれませんね。
 気が付けば11月。私にとって大きな変化のあった平成30年も残すところ2か月となりました。一日一日を大切にしていきたいですね。

山河あり

 久しぶりのメッセージです。すみません。
 加藤校長と藤井教頭が、共に海外FWを引率しているため、この間管理職が不在にならないようにと、大学で勤務せずに開智未来に先週の木曜日から毎日来ています。昨年までは当たり前のことでしたが、懐かしい気分になっています。昨日は、宇都宮線が人身事故で不通になり、慌ただしくその対応をしました。
 校長の頃は、週休日であっても登校時間の交通状況が気になりました。また、台風が来るとその対応へ向けて準備を始めました。今日でちょうど1週間、そんな気分になっています。明日の夕方、アメリカから、そして、カナダから生徒たちが帰国します。あと1日半。高校2年生たちは現地での最後の夜を過ごしているはずです。
 今朝は冷え込んだので、開智未来から360度、山々のパノラマが見えました。富士山はすでに上部が雪に覆われ、北東の筑波山、西北の男体山、西へ目を転ずると、遠くに信州の山々、さらに秩父の山々や浅間山、そうして、南には富士山が見えます。
 「何もないところですが、360度の山々とゆたかな田園があります」
 そんなうたい文句で開校初年度に集まってきた中学入学生はすでに大学2年生に、高校入学生は社会人1年生になっています。
 「夢叶って山河あり」(「夢破れて山河あり」のパロディです)。
 第9期生の生徒募集も大詰めの季節となりました。360度の山々とゆたかな田園を目指して、開智未来に向かっている凛々しい表情が浮かんできます。
 やっぱり開智未来はいいですね。
  再び、高校2年生の皆さんへ。大きく成長して、元気に、開智未来に帰ってきてくださいね。

先生方の未来

 今日から高校2年生たちは海外フィールドワークです。
 ワシントンFWは午後2時に成田駅集合、カナダFWは午後3時30分に羽田空港に集合とのこと。開智未来生の皆さん、パスポートだけは忘れないでくださいね。天気も快晴。快適なフライトを祈っています。
 さて、校長先生と教頭先生が引率していますので、この間、顧問の私が管理職の一人として学校の留守番をしなければなりません。大学の学長にお願いして、11月1日(木)の夕方に校長先生と教頭先生が帰国するまでは、毎日開智未来に出勤することにしました。
 今年になって、月曜日が開智未来、火曜日が週休日、水曜日が大学、木曜日が開智未来、金曜日が大学、土曜日が開智未来、と交互出勤の腰の据わらない生活をしていたので、新鮮な気持ちです。しかも、大学へはDパック、開智未来には鞄で出勤し、毎回荷物を入れ替えていたので、シンプルな生活になりそうです。
 今朝は、始業前に中学3年生の「先端コース」講座を行って、職員朝会を行いました。これから四谷大塚柏校で学校説明があるので、出張になります。3月までの生活に戻ったようで懐かしいです。
 校長時代は肩に力が入っていましたが、本日、朝会でこの間のことについて話をした時に、先生方のまなざしの真剣さと温かさを感じ、いい先生方だなとつくづく思いました。
 先生方はこの開智未来での仕事を楽しんでいるだろうか。自分を生かしているだろうか。それぞれの思いがあると思います。それぞれの人生があります。それがいとおしく感じられるようになりました。
 開校したときに、開智未来の「未来」について、それは生徒たちの未来、保護者の皆さんの未来、教育の未来、日本の未来、そして、先生方の未来と言ったことを思い出します。もちろん、私の未来でもあります。
 それから8年が過ぎようとしています。今はあの時の未来です。私は、この先生方に、もちろん一部ではありますが、どのような未来を差し上げることができたのだろう。ふと、そんなことを考えてしまいました。
 では、これから柏市に行ってきます。柏市にある開智国際大学には今日から11月1日まで出勤しないことになったのに、初日から柏市に行くことになりました。妙な気分です。
 それから、高校2年生の皆さん。勇気をもって意欲的に、充実したFWを送ってきてくださいね。

いい気持ち

 昨日、週休日に大学へ出勤したので、今日は振り替えで自室にこもって『月刊高校教育』の原稿を書いている。
 明後日の昼が最大限度の締め切り。まだ一行も書けていない。そろそろ書き出さなければ間に合わなくなるので、やっとワープロに向かったが書き始められない……。そんな最中にこのメッセージを書いている。
 親サプリで「グズはいけない」と言いながら、筋金入りのグズである。
 「差し迫って崖っぷちに追いつめられれば、神が降りてきて、必ず原稿が書ける」
 そう言い続けて10年が経つ。
 さすがに、これまでなら一行ぐらいは書き始めていた。今回はその一行も出てこない。
 昨日のメッセージに書いたように、「やっぱり焼きが回ったか。」
 今回の原稿のテーマは「反応」である。もちろん、「6つの授業姿勢」の「反応」のことである。言いたいことは、反応という日常語を、教員の側からも生徒の側からも深めて「教育用語」へと高めた、と言うことである。少々、自画自賛であろうか。
 400字詰め原稿用紙11枚。エッセイ風に仕上げることを旨としているので、読売新聞のコラム「編集手帳」よろしく、話を左右へと動かして、まとめてみたい。もちろん、私の力量を超えている。
 先日、編集長と電話で話をした。
 「今、教育現場に元気がないと思うんです。ですから、読者が元気の出るような、頑張っていこうよと声を掛けるような原稿にしたいですね」
 「いいですね。お願いします」
 後悔している。その言葉が足かせになっている。
 われながら、さっさと取りかかればいいのに。でも、日本中にいる読者を元気づけたい。その志を察して、神はきっと降りて来てくれるだろう。
 このメッセージを読んだ開智未来生たちは、顧問の私のグズさに嘲笑するに違いない。私以下だね、と。
  弱みを見せられるのも顧問の特権である、と開き直ってみる。
 やっぱり焼きが回ったか。
 でも、それも結構いい気持ちである。
〈追伸〉
 明日から、高校2年生たちは海外フィールドワークです。中学入学生はアメリカへ、高校入学生はカナダです。準備は出来ましたか。英語が心配な人もいるでしょう。12時間という長いフライトを不安がっている人もいるでしょう。勇気をもって思い切り海外に飛び込んできてくださいね。

ロースト

 昨日のメッセージに表れているように、最近妙にやさしくなってきたように思える。
 今朝、柏駅から開智国際大学へ向かって歩いていると、小雨の中、スーツ姿の母親が幼児を自転車の前に乗せて、駅に向かう坂を上っている。きっと保育園に寄ってから会社へ出勤するのだろう。3歳くらいの男児が私の方をちらっと見た。かわいい盛りだ。共稼ぎだろう。これから大変な時期が続くだろう。男児はどんな人生を歩むのだろうか。
 ある会社の門近くで、初老の女性がカッパを着て草取りを始めようとしている。かなりの歳に見えるが収入が必要なのだろう。人間は生きるために働かなければならない。私はその年齢まで働けるだろうか。
 大学の近くにある家は、2階の雨戸がいつも閉まっている。老夫婦が住んでいるが、現在、2階を使っていないに違いない。昔はこの2階に子ども部屋があって、子どもたちは巣立っていったのだろう。手入れされた庭木に雨露が結んでいる。
  その度に、なぜか胸がつまる。彼らはどんな思いで生きてきたのだろうか。
 焼きが回ったのだろうか。焼きが回ってもほどよいローストなら香りのあるコーヒーになる。オーバーローストでは苦くて閉口だ。
 大学へ行く時は、加須駅まで妻に車で送ってもらっている。今朝も家に戻っていく妻の車を見送っていると妻の運転する姿が見える。彼女はどんな思いで生きてきたのだろうか。
 やっぱり焼きが回ったか。

遅ればせながら

 2学期に入ってから月曜日が休日のことが多く、1か月半ぶりの月曜日の「哲学」(中学1年、中学2年、高校1年)の授業でした。
 それぞれの発達段階に応じて、中学1年「哲学」では「学び合い」を、中学2年「哲学」では「中学2年という時期」を、高校1年「哲学」では「考えるということ」をテーマにして授業をしました。その時々の自分を思い出しながら、タイムマシーンで旅しているような1日でした。
 久しぶりに会ったからでしょうか、真剣に授業を受けている各学年の生徒たちを見ながら、どの生徒もかけがえのない自分の一生を、文字とおり一生懸命生きているのだな、と痛切に感じました。当たり前のことなのですが、一人一人がいとおしいですね。
 生徒たちをいとおしく思う。
 これまでになかった感覚です。
 これまでは、生徒たちを伸ばそう、育てようと思っていました。もちろん、その思いもあるのですが、それ以前に存在自体を大切に感じるのです。
 当たり前のことかもしれません。
 やっと当たり前のことを感じられるように成長したのでしょう。遅ればせながら成長中。生徒といっしょです。

幸せになる方法

 今日は高校募集の体験入学です。80組近い方が参加してくれました。
 私は中学生ミニサプリと親サプリをともに15分間行いました。顧問というやや自由な立場から、中学生たちやその保護者の方たちのことだけを考えて、時には、言いづらいことも遠慮せず正直に話しています。とても楽しいです。
 サプリを聞いている人も私が楽しんで話していることが分かるのでしょう。いい表情で聞いてくれます。
 「点数を上げようと勉強してはいけません。頭をよくすることです。もちろん、頭が良くなれば点数も上がります」
 中学生ミニサプリは、こんな調子で始まりました。
 「頭の悪い人は無表情な顔をして授業を受けます。賢い顔をして、積極的にうなずきながら話を聞きましょう。それから18ページを開けなさいと言われたらすぐに18ページを開けましょう。頭の悪い人はグズグズして反応しません。指先も器用に動くようにしましょう」
 勝手なことを言っていますね。
 親サプリでは、こんなことを話しました。
 「保護者の方にお願いがあります。お子様の前で人の悪口を言わないようにしてください。その毒がお子様を蝕んで、人の悪口を言う人間になってしまいます。人の悪口を言う人間に育ってほしいですか。それに、親から人の悪口を聞き続けた生徒は、何事も人のせいにする人間になってしまいます。自分が勉強しないのに学校が悪いとか、先生の教え方が悪いとか言うようになります」
 うなずいて聞いてくださる中学生たちや保護者の方を見ながら、ありがたくて、嬉しい気持ちに浸っています。
 さて、これから個別相談で学習アドバイスをしたいと思っています。
 人のために生きる。
 これは年配者が幸せになる方法ではないでしょうか。

秋晴れ

 今日の午前中は、中学1・2年生のペア駅伝と中学入試の「探究型入試説明会」が同時併行で行われます。加藤校長と藤井教頭がペア駅伝に関わり、顧問の私が説明会に関わることになりました。
 このペア駅伝は開校年度より行われているもので、今年で8回目になります。共に走る相手の息づかいを感じて他者を理解すること、そして、力を合わせることで一人以上の力を発揮することを学ぶ教育活動です。今年は応援できないのが寂しいですが、きっと頑張ってくれるものと思います。来校の保護者の皆さん、私に代わって応援をよろしくお願いします。
 探究型説明会は、今の中学3年生の入試の際、未来型入試として始まったものです。昨年から、社会探究と科学探究に分けて「探究型入試」と変更し、1回だった入試を2回に増やしました。学びの基礎となる読解力と計算力をそれぞれ「読解基礎問題」と「計算基礎問題」で評価し、さらに、思考・表現力を「探究問題」で問います。大学入試が2020年度から大きく変わりますが、その入試改革と軌を一にする入試です。
 私はこの探究型入試に期待をかけています。この入試で開智未来に入学した生徒は、開智未来の教育でさらに成長し、単に大学入試だけでなく、大学入学後、さらには大学卒業後に社会で活躍して人々に貢献し、身心ともに成長して幸せに生きていけると考えています。
 今日はこれからどのような学びをしていったらよいか、保護者に対してもどのようにお子様を育てていったらよいかについて、説明できたらと思っています。
 最近、自分の年齢について言及することが増えていますが、60年も生きていると何が大切か、何をどの時期に行うべきか、自分をどのように成長させたらよいか、そんなことが多少なりとも見えてきます。そうやってものごとが見渡せるようになって、「探究型入試」の意義を再認識しています。
 秋晴れの中、校庭では中学1・2年生たちが躍動しています。アカデメイアではこれから開智未来で躍動するに違いない小学6年生たちがその準備を始めます。
 清々しい天気が彼らを応援しているようです。
〈追伸〉
 おかげさまで、左膝の痛みも和らいできました。

悲しい自問自答

 昨日は午後3時までお休みをいただき、孫娘の保育園の祖父母遠足に参加してきました。
 これは5歳と6歳のクラスの行事で、子どもたちと一緒に保育園から近くのコスモス畑と公園に歩いて行って、昼食をとって帰ってくるという日程です。妻が仕事で参加できないので、私が行くことになりました。
 8時50分に集合し、歌の披露を受けた後、懐かしいお遊戯を一緒にして、9時半頃に出発。目的地までは手をつないで行進し、2時頃に園に帰ってきました。「身心開放」で恥ずかしさや照れを克服すると、多くの園児と「稚心」そのものになって楽しむことができました。まるで「良寛さん」のようですね。これを世間では「好々爺」と呼ぶのでしょうか。
 若い保母さんからは、「すずらんちゃんのおじいちゃん」と呼ばれて、どんな顔をしたらよいのか困ってしまいました。ちなみに、ウォーキングということなので、私はバリバリのスポーツウェアで、トレイルラン用のリュックを背負い、ランニングシューズのいでたちでした。何しろ、スーパーエイジングですから。
 園児たち同士の会話を聞くのも、楽しいことでした。言い合いになることもありますが、どちらにも言い分があって、子どもなりにいろいろと考えていることがわかります。また、言葉もかなり発達しています。
 生徒たちと比べても、私たち大人と比べてもそれほどの差はないのでは、と思ってしまいます。逆に言えば、その後あまり成長させていない、とも言えます。
 教育というものは、未開発な領域かもしれませね。
 ところで、一夜明けて、1週間前のプレ合格祈願走で痛めた左膝が、再びかなり痛くなっています。
 年齢に抗うべきか、年相応になるべきか、悲しい自問自答をしています。

哲学する庭師?

 昨日は週休日で、先週に引き続き家の植木の刈り込みをしました。
 今回は西側にある、2本の金木犀の木です。20数年前、50センチにも満たない苗木を、何かの景品のようなものとして貰って植えたものです。西側なので目につくことが少なく、無精にも一切手をつけなかったため野放図に育ち、2階の窓に達するほどに巨木化していました。
 枝を間引きしないと木の枝は内部に密集するものですね。枝分かれした枝を選んではノコギリで切り落とし、その上で小枝を植木ばさみで剪定することにしました。
 切りながら、精神や脳の中も、不要な枝を切って風通しをよくしなければいけない。
 不思議なもので、密集した太い枝にノコギリを無心に引いていると、勝手に思考が湧いてきます。これは草取りの時にも起こることです。
 妻と一緒に格闘すること6時間。2本で軽トラック4杯分の枝葉が出ました。
 身体労働というものはなぜかくも気持ちがいいのでしょうか。
 作業の結果が目に見えるから?
 それだけではないように思います。
 今朝、開智国際大学へ向かう車中で、『頭がよくなる思想入門』(新野哲也著、新潮選書)を読み直しました。この本は保護者会報「ビリーブ」で推薦した本ですが、私はこの本を何度も読み返しています。私の座右の書の一つです。ちなみに、すでに絶版となっており、残念です。
 こんな文章が眼に飛び込んできました。
 「理屈の世界に迷い込むと、考えなくてもわかることがわからなくなってくる」
 「直感は現実や身体感覚に根ざしている。一方、意識や言葉は、現実を離れて浮遊する」
 「現実だけに目を向けていると、役に立たない空想がいつのまにか消え去り、目の前にクリアな現実が広がってくる」
 庭仕事や畑仕事と哲学は相性がいいようですね。
 特に庭仕事にはまりそうです。