教育理念


〈人間が育つから学力が伸びる〉
校長が開発した「学びのサプリ」の考え方に基づきます。サプリの考え方とは「学びを志や身体・生活にまで立ち返って考え、様々な学びの構えやスキルを習慣化・身体化させて自らを変化・成長させ、受験学力のみならず一生ものの学力(生涯学力)を培う」というものです。

〈学力が伸びるから人間が育つ〉
学問というものは、古来人格を形成するものでした。いつの間にか受験の道具となって最重要視されつつも一方で蔑まれるようになってしまいました。学問には陶冶の力があります。真理を追い求める中で人間性は自ずと高まるのです。また、学ぶことは自分と向き合うことです。人間が育たない訳がありません。もし人間が育たないとすれば表層的な勉強に止まっているからです。
開智未来では難関大学合格を目指した受験勉強と人格形成を矛盾するものとは考えません。

〈教育目標〉
「国際社会に貢献する心ゆたかな“創造型・発信型”リーダーの育成」

〈校訓〉
『創造・発信・貢献』

〈教育活動の構造図〉=コンセプトマップ


 

開智における開智未来中学・高等学校の位置付け

(1) 開智の理念は開智未来の最終目標
「国際社会に貢献する心ゆたかな“創造型・発信型”リーダーの育成」という開智の理念を掲げ、その実現に向けて教育活動に取り組んでいきます。そこで、開智の理念のキーワードである『創造・発信・貢献』を校訓としました。

(2) 開智未来中学・高等学校の位置付け:開智をさらに進化させる
「さいたま市の開智中学校(一貫部)と高等学校(高等部)の教育の成果を受け継ぎ、さらに発展させる」-これが開智学園における開智未来の位置付けです。
たとえば、「最難関大学の合格力を育成する教育システム(講習)」「論理エンジン」「学年の枠を超えたS類システム」等、一貫部と高等部が開発した教育実践やシステムを受け継ぎます。また、一貫部の「探究・発信型学習を取り入れたほんものの学力を育成する教科型学習」や「探究テーマ・フィールドワーク」を開智未来では「4つの知性を調和的に育てる教科指導」や「環境未来学・フィールドワーク」へと発展させます。そして、その上で「学びのスキルの育成」「言語能力
の育成」「哲学」「幸福物語づくり」「貢献教育」「才能開発・サポートシステム」など、新しい観点から教育活動を開発・実践します。
 

学びの基盤づくり


開智未来の最も際だった特色だと自負しています。もちろん、ここで示している「志づくり」「言語能力の育成」「身体づくり」はどの学校でも行っていることです。しかし、学校全体で構造化させ、全教員が意識して取り組んでいる学校はないと思っています。この3つは人間の根幹であり、学ぶ主体の基盤となるものです。

◇志づくり
「社会に貢献するリーダー」を育成することは開智未来の教育目標の一つです。志づくりは開智未来教育の出発点だと考えています。
(1) 学習の根本を「人のために学ぶ」とし、あらゆる教育活動で「貢献」を意識させます。
(2) 「貢献」をコンセプトにした「新しいキャリア教育プログラム」を開発します。
(3) 「哲学」で「志」や「貢献」について考えます。

◇言語能力(国語、英語、IT)の育成
開智未来では未来に必要な言語として、国語(日本語)、英語、ITの3つの言語を考えています。この3つの言語を6年間(高校入学生は3年間)でしっかりと鍛えます。
(1) 国語
・中学1年生では週6時間「国語」の授業を行います。全国でも例がないと思います。
・中学校1年生から高校1年生まで「論理エンジン」※を開講します。高校入学生は高1と高2で学習します。※「論理エンジン」は日本語を論理的に扱えるようにする教材です。
・読書を推進します。中学時代は朝読書を行います。「開智未来読書ノート」を綴らせ、一生の宝にします。オープンな学校図書館運営をします。
・中学2年生で「幸福物語」を書きます。
・「環境未来学」でレポートや論文を作成します。
(2) 英語
・授業では「シャドーイング、多読プログラム、速読演習」を実施し、英語を身体化します。
・英語学習合宿、カナダ環境フィールドワークで「コミュニケートする英語」を身に付けます。
併せて、国際感覚も身に付けます。
・高校2年生で英文論文を作成します。論文作成の過程で、英語による情報の収集・活用方法や論理的な英語を身に付けるとともに、世界基準の思考方法や形式を学びます。
(3) IT 
・ITは未来の言語です。中学校では「技術・家庭」と「環境未来学」で、高校では「情報」と「環境未来学」で情報モラルとITスキルを徹底して育成します。
・IT環境を整備し、ITを活用した学習、真のe-leaning を行います。

◇学びの身体づくり
部活動と勉強の両立を「文武両道」と一般に言いますが、開智未来では「身体が学びを支え、学びを表現する」という考えから「文武一体」を目指しています。
(1) 体育の授業で科学的に身体を鍛えます。また、学習姿勢を保つために体幹を鍛えます。
(2) ダンス、ヴォイストレーニング等で学びを支える開かれた身体づくりをします。
(3) 日々の指導で姿勢や身のこなしを育てます。
(4) 「保健」や「家庭」で健康な身体づくりを推進します。
 

先進的な授業

4つの知性を育てる授業
最難関大学合格を可能にする学力、そして、生涯にわたって発揮される学力を育成するために「4つの知性の育成」を謳っています。4つの知性とはIT活用力などの未来型知性、体験や行動を重んじた身体型知性、暗誦教育に代表される伝統型知性、そして、対話的授業や生徒どうしの学び合いによるコミュニケーション型知性で、それらの知性をバランスよく磨き上げる授業を目指しています。それぞれの詳細について説明します。

1 未来型知性
未来型知性は3つの知性からなると考えています。(1)ITを活用するスキルとモラル、(2)ITを活用して効果的に身につく学力、(3)最新諸科学等で開発された学習スキルです。

2 伝統型知性
伝統型知性とは、歴史的に人類が開発してきた伝統的な学習による学力です。特に、日本の学校教育は教育現場で自発的に授業研究を行い質の高い授業を創ってきました。音読、暗唱、素読、ドリル学習、一斉授業の工夫などの伝統的学習が、これまで世界トップの学力水準を支えてきたと考えます。このような日本の教育の成果を大切にし、さらに改良を加えていきます。

3 身体型知性
身体型知性は、「(1)身体を使った学習(体験的学習活動や実験・実習)」と「(2)学びを支える身体づくり」からなります。

4 コミュニケーション型知性
コミュニケーション型知性とは、教員から学び取る力、授業に関わっていく力、生徒どうしで
学び合う力等を総称したものです。
 

才能発見・能力アップ


自分の子どもを伸ばしてほしい。それは「親の願い」です。開智未来では一人一人の生徒を支え、さらに、一人一人の生徒の才能を一緒に見つけようと考えています。

◇サポートシステム
「伸びない生徒をつくらない」をモットーに、開智未来では「サポートシステム」を整備します。(1)意欲づくり、(2)面談の充実、(3)成長過程のデータベース化、(4)学習カウンセリング、(5)学
びの集団づくり、(6)サポート補習の6つの柱からなります。
「学びの意欲づくり」は、主に「哲学」や「環境未来学」で行います。「面談」は、担任による面談に加え、校長、教頭、学部主任、養護教諭等、多くの教員が関われるようにし、また、面談や学習データベースにより分からなくなりかけた段階で対応できるようにしたいと思います。
成績が悪いのは本人が勉強しないからだと扱いがちですが、頑張っているのに伸びない場合が多いのです。そこで「学習カウンセリング」で、認知心理学を踏まえ一人一人の学び方の課題を見つけます。現在、大学との連携を考えています。

◇才能発見プログラム
「人間には一人一人それぞれの善さがある。その善さを発揮する生き方が一番幸福な生き方である」と私たちは考えています。そこで開智未来では「才能開発」を掲げました。一人一人の生徒のよさや才能を、本人と保護者と教員で探していくという、考えてみれば、教育として当たり前の取組です。方法はいたって簡単です。一人一人の生徒について「才能シート」を作成し、全教員が気づいた「よさ」や「才能」を記録していきます。生徒面談や保護者面談で確認します。
本当に当たり前のことです。しかし、この当たり前のことを学校として取り組めるのが開智未来です。その上で、さらにそのよさや才能を発揮する場面をつくっていきます。難しい本に挑戦させたり、上の学年の勉強を開始したり、大学の研究室を紹介したりと、大いに背伸びをさせます。

◇進学指導の充実
(1) 進学補習
中学1~3年生は夏期と冬期に集中授業を行います。英文法や古典文法など短期間で集中して学習した方が効果的な内容や、「二次関数演習」や「戦後史」などのテーマ学習を行います。
高1、2では大学入試を意識した夏期・冬期・春期講習を実施します。高3では前期・特別期・前期からなる長期の夏期講習と冬期講習、そして、1月からの直前講習を実施します。レベルや大学別の講座を設置します。
(2) 勉強合宿
中2では英語合宿を実施します。ここでは英語中心の生活で英語に慣れ、英語でコミュニケー
ションがとれるようにします。高1・2では勉強合宿を実施します。独習(自分と向き合い集中して学習すること)が中心となります。強靱な学習力を身に付けること、そして、学びの集団を形成することがねらいです。
(3) 未来ゼミ
中2から「未来ゼミ」を開催します。高校入学生は1年2学期からです。「未来クラス」の生徒は全員、「開智クラス」の生徒も希望者は参加できます。アメリカの高校の教科書で世界史や公民を学習したり、高等数学に挑戦したり、より高いレベルの学習をプログラムします。隔週土曜日の午後に行います。この未来ゼミは、高2の後半からは東大コースと早慶コースに分かれます。この時、中学入学生と高校入学生が合流します。

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独自の教育活動

開智未来中学・高等学校では、生徒の学力や人間力を高めるために、様々な教育活動を積極的に開発します。
また、開発した教育は実践で成果を確かめ、冊子やホームページ、また、「教育研究発表会」等で広く発信していこうと考えています。

◇環境未来学・フィールドワーク
壮大な教育プログラムです。全教科・教育活動と連動し、体験・行動を通して机上の学習を現実と結びつけ、探究力や科学的な考え方を育成します。また、自分の未来(進路)を考える未来学習も行います。中学1年からITを操作できるようにし、社会調査の方法を学び、レポートや論文を作成することで書く力を鍛えます。高校2年の「カナダ環境フィールドワーク」では現地の高校生とのディスカッションや英語の講義等で語学力も高めます。そして、大学に進学してから世界基準で学べるよう、高校1年では論文の書き方を学び、高校2年では「英文論文」に挑戦します。なお、高校から入学する生徒は、「自己探究Ⅰ」「自己探究Ⅱ」を行います。

◇哲学
学びで人間を成長させるためには、人間の軸をつくらなくてはなりません。全学年で校長自らが行う「哲学」は、その軸を育成するために行われます。併せて、開智未来の教育の縦軸として、各教科の学習を支え、学びを総合化・構造化する役割を果たします。
内容としては、人間の在り方生き方、価値、社会の課題等を幅広く扱い、開智未来が掲げている「志づくり(貢献教育)」の柱となる教育活動です。単に知識の理解・習得にとどまらず、問題意識を持たせ、自分はどうすべきかを考えさせます。併せて、校長が開発した「学びのサプリ」に基づき、聞く力、メモする力、討議する力、思考する力等の学習スキルを身に付けさせます。
学年単位で授業を行うので、学びの集団づくりも意図しています。


◇幸福物語づくり(中2)
1年間をかけて「幸福をテーマにした物語」を作成します。それは「生きる目的・学ぶ目的」が「自分が幸せになること」そして「人を幸せにすること」だからです。
〈ねらい〉
(1) 人間について考える
(2) 「物語」という考え方を学ぶ
(3) 文章力を育成する
(4) 興味・関心を広げる
(5) 家族づくりに寄与する

◇スターティング・プログラム(高校入学生)
開智未来では「高校でこそ伸びよう!」と考えている生徒を伸ばしたいと思っています。
そして、高校で伸びるためにはいいスタートを切ることです。スターティング・プログラムはそのためのプログラムです。「勝負は入学から夏休みまで」です。
 

共育

開智未来では「共育」という考え方を掲げました。「よく教える者はよく学ぶものである」と私たちは考えています。お子様を家庭と学校で力を合わせて育たいと思います。そして、大人である教員も保護者も共に学んでいきましょう。合い言葉は「大人も賢くなる!学びで美しくなる!」です。

◇保護者との共育
1保護者研修会、「親サプリ講座」
開智未来の教育では、家庭と連携をとる教育を積極的に行います。そのための研修会を保護者会で実施します。また、希望制で年間6回程度の保護者向けの講座を開催します。また、講座の前後に授業参観できるように企画します。

2 「家庭とつながる家庭科」、家事は必修
実習的な活動を家庭で行っていただきます。家庭とつながる家庭科教育を構築することで、家庭科の授業を充実させるとともに、家庭教育と学校教育を連動させたいと思います。調理、掃除、洗濯、買い物、介護・子育てなどの実習活動を考えています。
また、開智未来では入学段階で親子で家事を決めてもらいます。人のために尽くすという「利他」の気持ちや「感謝」の気持ちが利己心を抑えて志を高め、より質の高い「やる気」を育てます。そして、疲れたときに家事を行うことで精神力も高まります。また、食器洗いや風呂掃除、洗濯物たたみなど手先を使う作業、体を使う作業は脳を刺激し活性化させます。それ以前に、自立していない者が高校や大学に合格したところで何の意味がありましょう。

3 家庭と一緒に「才能探し」
才能開発プログラムの一環として、保護者と一緒に生徒の才能を探します。子どもの「よいところ」を見つけ、伸ばすのが教育の原点です。

4 保護者もIT 
基本的な家庭への通知は保護者へメール配信します。学校行事等は速やかにホームページで報告します。また、ホームページに保護者のサイトを設け、様々なかたちで学校に参加できるようにします。保護者もお子さんと一緒に未来型知性を身に付けましょう。そのためのIT研修会(希望制)も実施します。

◇地域との共育
1 地域との連携・地域への貢献
作物づくり学習では近隣の農家の方の協力を得て農業体験を行います(現在調整中)。環境学習では地域の施設を積極的に活用します。また、通学路清掃や交通安全等で地域ボランティア活動を実施し、地域の方々との交流を深めます。

2 教育の発信
「教育研究発表会」を行い、県内外の学校と共に教育を考えます。また、開智未来で開発した教育活動を発信します。社会に貢献する学校づくりをすすめてまいります。

◇小・中学校、塾等との共育
小・中学校や塾等での学びと開智未来での学びを適切に接続させ、一人一人の子どもたちがその能力を速やかに、かつ、健やかに伸ばせるように努めたいと思います。具体的には、開智未来の教育を公開授業や研究発表等で公開するとともに入学後も丁寧な連携を図ります。